CCAFが公表しているマップとグラフ
オルタナティブファイナンス・ケンブリッジセンター(CCAF)が作成したビットコインのマイニングマップによると、ビットコインのハッシュレート(ネットワークの計算能力)が25%上昇したとともに中国のシェアは減少し、アメリカは2位に返り咲きました。
(出典:CCAF)
このマップは、世界のビットコイン・マイニングのハッシュレートのおよその地理的分布がひと目で分かるようになっており、ひと月の国別ハッシュレートが表示されています。
データは、マイニング・プールのBTC.com、Poolin、ViaBTCなどから提供されています。
CCAFは、ケンブリッジ大学が運営するビジネススクールに属する組織です。
(出典:CCAF)
このグラフは、中国が69%とダントツでハッシュレートのシェアを占めていることを示しています。
(出典:CCAF)
さらに、新疆ウイグル自治区は世界の36%となっており、中国の中でも最大のシェアを占めています。
中国のシェアが低下
中国は2月まで70%を超えていましたが、3月、4月と2カ月連続で70%を切るシェアにとどまっています。
一方でアメリカは、3カ月ぶりにロシアを抜いて2位となりました。
マップを見ると、ヨーロッパでは多くの国がマイニングを行っていることが分かります。
地域ごとの国数ではヨーロッパがトップですが、直近4カ月の平均シェアトップは、ノルウェーの0.82%で、ほとんどの国は0.01%程度です。
当然ですが、ヨーロッパの国のシェアを全部合わせても、中国には遠く及びません。
半減期前に大きく動くマイニング業界
ビットコインは間もなく半減期を迎えるため、12.5BTCの報酬が得られる期間はあとわずかです。
現在、多くのマイナーが12.5BTCを得るために、マイニングマシンを稼働させています。
そのため、マイニングに必要となるハッシュレートは短期間で約25%上昇し、119TH/sになりました。
まとめ
こうやってマップやグラフにすると、ビットコインの勢力分布がひと目で分かります。
改めて、中国の影響力の大きさを感じます。
半減期を前に、中国のマイニングシェアは少し下がってきています。
半減期後は、利益を出すために、より性能の良いマシンしか利用できなくなるとも言われています。
大手マイニングファームは、大規模な設備投資に乗り出しているとのニュースも見かけます。
また、イランやウクライナなど、国を挙げてマイニング産業を誘致しようとする動きも見られます。
半減期を境に、ビットコインの勢力分布は変化するのでしょうか?
(マイニング競争の激化と中国のシェアの減少)