仮想通貨取引アプリ「ビットコイン・ループホール」
24時間以内に13,000ドル稼げるというビットコイン投資スキームが、注目を集めているようです。
「ビットコイン・ループホール(Bitcoin Loophole)」は、毎日利益を上げることができ、61日で億万長者になれる仮想通貨取引アルゴリズムのアプリだと宣伝しています。
もちろんこれは、ウソです。
コロナウイルスに端を発した失業率の急激な上昇によって、多くの人がオンラインでおカネを稼ぐ方法を模索しています。
そのため、手っ取り早くお金を稼ぐための詐欺的な投資スキームが急増しており、その多くはビットコインなどの仮想通貨を対象とし、世界中から投資を募っています。
最近注目を集めている投資スキームの一つに、「ビットコイン・ループホール」というものがあります。
シンプルで分かりやすい仕組みは、これまでに詐欺スキームとして知られているビットコイン・トレーダー、ビットコイン・スーパースター、ビットコイン・エラ、ビットコイン革命、ビットコイン・エボリューションなどとよく似ています。
ビットコイン・ループフールは、参加者が自分で取り引きする必要がなく、高度な技術が用いられた人工知能によって、自動的に仮想通貨市場で取り引きを行うアプリだと説明されています。
ビットコイン・ルーフホールのスキームでは、24時間以内に13,000ドルを稼げるとされています。
わずか2カ月で、億万長者になった人がいるとも紹介されています。
ビットコインのほか、イーサリアム、ライトコイン、リップル、モネロ、ビットコインキャッシュ、ダッシュなどの仮想通貨のほか、米ドルやユーロなどの法定通貨も取り引きの対象です。
毎日13,000ドル稼げますが、ユーザーが行う作業はほとんどなく、自動的に取り引きが行われます。
公式ウェブ使途では、このアプリを利用した多くのユーザーの声が紹介されていますが、彼らの写真は、ネット上で拾ってきた写真です。
ビットコイン・ループホールに登録するとどうなる?
実際にビットコイン・ルーフホールにユーザー登録すると、まずクレジットカードを利用した250ドルの資金を入金が指示されます。
次にログインすると、事前にアピールしていたようなことは一切現れなくなります。
「このアプリを利用して発生した損害や損失について、一切の責任を負いません」と表示されます。
「このアプリは受賞歴があり、米取引協会などの期間から仮想通貨都市化にとって最適の取引ツールとして認められています」と説明されていますが、そのような事実は一切ありません。
また、米国居住者に対する制限について、実際の規制と、サイトでの説明が異なっています。
NASAAは一攫千金を謳うCFD取引は詐欺の可能性大と警告
ビットコイン・ルーフホールにログインした後、原資金を使わない差金取引(CFD)についての説明が多くなります。
そこには、次のように記載されています。
投資した資本の一部または全部を失う可能性があります。
生活資金を用いて投資してはいけません。
北米証券管理者協会(NASAA)は、次のように警告しています。
CFD取引を装い、資金の投入を求められた場合は、十分に注意しなければなりません。
CFD取引などで一攫千金を謳う投資は、詐欺の可能性が高い傾向にあります。
NASAAは、詐欺の特徴として「常識では考えられないほどの高リターン」を保証し、「派手な宣伝」を行っていると説明しています。
これらの詐欺では、一度お金を支払ってしまうと、取り返すことは非常に難しくなります。
ビットコインや仮想通貨を通した投資詐欺は、世界的に横行しています。
オンラインで投資機会を探している場合は、細心の注意を払わなければなりません。
まとめ
コロナウイルスの影響で家で過ごす時間が多くなっていますが、インターネットを見ていると、投資を誘う広告を多く見かけます。
もし、本当に毎日自動で13,000ドル稼げて、わずか2カ月で億万長者になれるなら、素晴らしいことです。
世界中の全ての人が、多少の無理をしてでもやるべきです。
ですが、冷静に考えてみると、そんなことが現実的にあり得ないということが分かるはずです。
現時点で、ビットコイン・ルーフホールが詐欺だとして取り締まられているわけではありません。
実際に、Google Playなどでアプリを手に入れることもできます。
ひょっとしたら、本当に2ヶ月で億万長者になれるのかもしれませんが…。
大切な資金を投資する時は、目先の上手い話に踊らされることのないよう、慎重の上にも慎重を重ね、判断してください。