コインコーナーのフィッシングサイトがグーグルに掲載
グーグル(Google)での仮想通貨に関する広告は禁止されていますが、フィッシングサイトの広告は掲載されています。
ロンドンを拠点とする仮想通貨取引所コインコーナー(Coin Corner)は、コインコーナーを模倣したフィッシングサイトが広告として掲載されていることをグーグルに伝えましたが、今のところスルーされています。
コインコーナーのマーケティングマネージャー、モリー・スピアーズ氏は、顧客が危険にさらしているとして、注意を促しています。
スピアーズ氏は4月30日に、次のようにツイートしました。
グーグルはコインコーナーの広告を認めてくれませんが、フィッシング詐欺サイトは広告が許されています。
グーグルの広告に注意してください!
コインコーナーのフィッシングサイトは、たった一文字「r」が多いだけです。
公式サイト | www.coincorner.com |
フィッシングサイト | www.coincornerr.com |
スピアーズ氏はグーグルで広告として表示されるフィッシングサイトのスクリーンショットをSNSで公開し、注意を呼び掛けています。
スピアーズ氏は、次のように指摘しています。
グーグルのスタンスは、仮想通貨やビットコインといったキーワードを含む広告は、自動的に非承認になります。
フィッシングサイトでは、グーグルの承認アルゴリズム対策として、ビットコインに関する項目をすべて削除したようです。
グーグルによる仮想通貨関連広告の禁止は有効?
2018年、グーグルは投機的な損失から顧客を守るために、仮想通貨に関する広告を禁止しました。
その後、アメリカと日本では規制当局の承認を受けた取引所のために、部分的に解除しました。
しかしそれ以外の地域では、仮想通貨に関する広告は禁止されたままです。
しかしフィッシングサイトは広告を許可されているという状況は、本来の目的を果たしていません。
求められるグーグルの社会的責任
コインコーナーは開設から6年が経過し、イギリス当局に登録されています。
コインコーナーのダニー・スコットCEOは、次のようにグーグルに対する不満を述べています。
コインコーナーは何度もグーグルに連絡し、イギリスでも仮想通貨関連の広告を許可するように求めましたが、これまでのところ無駄に終わっています。
また、フィッシングサイトについても報告しましたが、検索結果から削除されていません。
グーグルのグループ企業YouTubeは、なりすましアカウントを公認して顧客に損害を与えたとして、リップル社から訴訟を起こされています。
まとめ
仮想通貨が『正体不明の怪しい金融商品』という時代は、もう過ぎ去っています。
各国で法整備も進み、安心安全な取り引きが行われています。
インターネットを利用する上で絶大な影響力を持つグーグルは、同時に大きな社会的責任も果たさなければなりません。
広告などを規制することは必要ですが、正しく規制することが重要です。
仮想通貨界が発展する上で、インターネットは切っても切り離せない存在です。
多くの人々にとって快適なサービスを提供するためにも、お互いに良い関係性を築いていくことが求められます。

(グーグルはフィッシングサイトから利益を得ている)