世界最大級のビットコインマイニング事業を手掛けるジェネシス・マイニングは、空調のシステムエアー社、ルレオ工科大学、スウェーデンの研究機関、地元ボーデンの自治体とともに、マイニングシステムから放出される過剰な熱による、温室の運用システムを開発しています。
マイニングの熱を食料生産に有効活用
スウェーデンのマイニング事業者ジェネシス・マイニングは、革新的なプロジェクトを発表しました。
ジェネシスはスウェーデンのボーデンに拠点を置き、4つの企業などと共同でプロジェクトを開始しました。
ビットコインマイニングは競争が激しく、非常に多くの電力を消費します。
システムエアー社、ルレオ工科大学、RISE(スウェーデンの研究機関)、ボーデンの自治体は、ジェネシスと協力して、マイニングによって放出される過剰な熱を温室の運用にリサイクルするシステムを開発しています。
ジェネシス社が業界のリーダー企業として推進するプロジェクト
このプロジェクトは、ジェネシスの公共事業部門『ハッシュパワー・フォー・サイエンス』によって、スウェーデンの自給自足の食糧生産に向けた目標を念頭に推進されています。
RISEの上級研究員マティアス・ヴェスタールンド氏は、このプロジェクトがどのように自給自足の生産モデルを実現できるかを説明しています。
1MWの電力を消費するマイニングセンターは、最大で8%の地域自給率向上を可能にします。
ジェネシスのマイニングコンテナは、温室に隣接して設置します。
マイニングによる熱は、特注のエアダクトによって、温室に届けられます。
ジェネシスのマルコ・ストレンCEOは、次のように述べています。
ジェネシスはこれまで、100%再生可能エネルギーを利用できる場所を選んできました。
そのため、北欧に拠点を置いてきました。
今後は、業界のリーダー企業として道徳的、倫理的観点から剰余エネルギーの有効活用を進めることが、重要な課題となっています。
このプロジェクトは、当社だけでなく、他社に向けても展開していきたいと考えています。
まとめ
本来は環境に優しいはずの仮想通貨ですが、マイニング競争によって環境破壊につながっていると指摘されています。
ジェネシス・マイニングによる取り組みは、今後の仮想通貨業界発展のためにも、重要なものになるかもしれません。
真にエコな金融システムを作り上げるためにも、環境を意識した取り組みが、仮想通貨業界全体に求められています。
(ジェネシス・マイニングは、マイニングによって発生する過剰な熱で温室を運用)