コインギャザーのユーザーに資産返還へ
アメリカの司法省(DoJ)は、すでに閉鎖されている仮想通貨取引所コインギャザー(CoinGather)のユーザーを探しています。
コインギャザーは、出口詐欺の容疑で2018年に差し押さえを受けました。
現在DoJは、差し押さえた資産をユーザーに返還しようとしています。
DoJは先日、コインギャザーの所有するウォレットから資産を没収したと発表しました。
それを受けて、2017年11月21日時点でコインギャザーに資産を預けていたユーザーに、詳細情報の提供を呼び掛けるメールを送信しました。
また、この事件に関する情報提供のための専用ウェブサイトを公開しました。
資産を取り戻したいユーザーは、氏名、生年月日、住所、メールアドレス、ユーザー名などを提出するように求められています。
DoJからのメールには、次のように書かれています。
この訴訟の債務者になりたい場合は、同封の書類に記載された日から35日以内に申し立てを行い必要があります。
定められた日までに回答がなかった場合、あなたが返還を受けるべき財産は、国が受け取ることになります。
2017年コインギャザーは突然ダウン
コインギャザーは、2017年11月に何の告知もなく突然ダウンし、パニックを引き起こしました。
その時点で92種類の仮想通貨を上場させ、1日平均9万ドルの取り引きを行っていました。
コインギャザーのサイトがダウンしてすぐにBitcointalkとツイッターの公式アカウントは削除され、出口詐欺の疑いが強まりました。
その5か月後、FBIはコインギャザーが無免許で送金サービスを行っていたとしてコインギャザーのドメインを差し押さえました。
さらに4か月後、DoJはサーバーなどを捜査対象とする令状を取得し、それによって2万人のユーザーがいたことが明らかになりました。
また、そのとき押収したウォレットからは、その後数百万ドル分の仮想通貨が発見されています。
なお、その中から実際にどれだけの仮想通貨を取り出せたのか、どれだけの仮想通貨がユーザーに返還させるのか、といったことは明らかにされていません。
まとめ
2万人ものユーザーがいる仮想通貨取引所を利用するというのは、信じられない規模です。
そのまま仮想通貨取引所として運営する方が、長期間安定して利益を生み出しそうな気がしますが…。
何が起こるか分からない、仮想通貨界の負の面です。
もう一度、仮想通貨の世界では「何が起きても自己責任」という言葉をしっかり頭に刻み込んで、自分が取り引きしている環境を見直してみましょう。
(DoJはコインギャザーのユーザーを探しています)