仮想通貨取引所BinanceがCoinMarketCapの買収を発表

世界的規模の仮想通貨取引所Binanceは、仮想通貨市場の情報プロバイダ・CoinMarketCap(CMC)を買収することで合意したと発表しました。
両者は買収の詳細について明らかにしていませんが、買収額はおよそ4億ドル(約440億円)と言われています。
CMCは2013年に設立され、世界で最も利用されている仮想通貨市場の情報プロバイダです。

プレスリリースによると、CMCの創設者でもあるブランドン・チェズCEOはCEOを辞任し、後任にキャーリン・チャンCSOが暫定的にCEOに就任するとしています。
CMCは、「仮想通貨市場において、より付加価値が高いデータやツールを提供できるようにする」と発表しました。
また両社は、「Binanceに上場されている仮想通貨や、Binanceの独自トークン・BNB(BinanceCoin)はCMCに掲載されていますが、両社は互いに独立した別々のコンテンツであり、干渉することはない」としています。
関係者のコメント
CMC・ブランドン・チェズCEO(退任予定)のコメント
私がBinanceの買収を認めた最も重要な要素は、仮想通貨の未来に対するビジョンを共有できたことです。
既存の金融システムが非効率で持続できなくなりつつある今、私たちがより良い方法を提供しなければなりません。
私たちはどちらとも、仮想通貨が経済のグローバル化に欠かせない存在であると思っています。
CMC・キャーリン・チャンCSO(CEO就任予定)
・CMCはCMCユーザーに利益をもたらすために、引き続きサービスの開発と提供を行います。
・CMCは独立した基準を厳格に適用し、その情報を提供します。
・親会社となるBinanceとその競合他社を公平に扱います。
・BinanceはCMCの運用について干渉しませんが、両社の経営などの部分においては、相乗効果が得られるように努力します。
Binance・チャンポンCEO

今回の買収は、仮想通貨業界の更なる成長と透明性の確保に大きく貢献します。
今後はお互いの強みを生かし、仮想通貨界の発展のために機能します。
まとめ
CMCは、多くの仮想通貨ユーザーに利用されてきました。
仮想通貨の情報プロバイダとして、最も利用されているサイトです。
BinanceによるCMCの買収は、CMCの独立性や信頼性といった面での不安もささやかれています。
しかし、そういった面が確保できなければ、CMCの存在意義が失われることになります。
今回の買収が多くのユーザーに知られるにつれて、CMCの競合であるCoin Geckoなどのサイトへのアクセスが急増しています。
このことは、CMCの独立性などに不安を抱くユーザーが多く存在しているということです。
BinanceとCMCがお互いの価値を最も高められることは、今以上に公平中立で透明性のある運営を続けていくことです。
(Binanceによって買収されるCoinMarketCapは独立性を維持)