急速に進むアフリカでの仮想通貨の普及
仮想通貨分析のアルカネ・リサーチと仮想通貨取引所ルノのレポートによると、仮想通貨はアフリカで急速に広まりつつあります。
特に若者たちは従来の金融システムに依存することを止め、仮想通貨で未来の金融を切り拓こうとしています。
レポートでは、仮想通貨の普及が進んでいる根拠として、5点挙げています。
資本の管理
アフリカの国々は、自国通貨の価値を維持するために、外国為替取引を制限している場合があります。
情勢不安とインフレ
情勢不安とインフレは国家への信頼の欠如となり、法定通貨の信頼も失われます。
モバイルファイナンス
アフリカではモバイルファイナンスの人気が高まっています。
ケニアの通信事業者サファリコムの送金プラットフォームM-Pesaは、年間約110億件の取り引きを扱っています。
携帯電話の普及
世界平均からは大きく離れているものの、スマートフォンの所有率は上昇傾向にあり、2025年までにはすべての電話のうち、67%がスマートフォンになると予想されています。
若者の多さ
アフリカの平均年齢は18才で、仮想通貨に積極的な若者の比率が高いということは、今後普及する上で重要です。
仮想通貨が普及するための課題
一方で、アフリカで仮想通貨が普及する上で、次のような点が課題として挙げられています。
インターネット普及率
インターネット網が構築されているのは全体の40%未満で、10%に満たない国もあります。
この問題を解決するために、SMSを利用した送金ソリューションの開発も進められています。
電力供給
サハラ以南のアフリカでは、57%の人々は満足に電力を利用できません。
このことは、SMSを利用したサービスも利用できないということです。
既存のモバイルファイナンス
すでにM-Pesaを含むいくつかのサービスが強固な基盤を築いており、新たな企業やサービスが進出することを難しくしています。
国による規制
アフリカの60%の国には仮想通貨に関する法律がなく、国としての仮想通貨への姿勢が明らかにされていません。
また、アルジェリアなどの多くの北アフリカの国は、仮想通貨に対し敵対的です。
イスラム諸国でも、仮想通貨はイスラムの教えに反するとして、仮想通貨を禁止しています。
まとめ
アフリカはまだまだ発展途上の国が多く、国として機能しているとは言い難い状況の国もあります。
しかしそれは、今後大きく発展するポテンシャルがあるということです。
国としての体制やインフラ整備などといった多くの課題がありますが、仮想通貨にとってアフリカは大きな市場になり得ます。
仮想通貨は人々の暮らしを便利で快適なものへと成長させるということを、これから証明してほしいところです。
(アフリカでビットコインが普及するための5つの要因と4つの課題)