ビットコイン価格は半減期後に必ず上がる?
ビットコインの半減期まであとわずかとなり、ビットコイン価格は上昇するといった多くの予想を見かけるようになりました。
しかし一方で、必ずしも上昇するとは言い切れないいくつかの理由も存在すると、仮想通貨情報プロバイダのクリプトコンペア(CryptCompare)は指摘しています。
クリプトコンペアは、ビットコインの半減期は5月12日を予想しています。
そしてこのタイミングに、コロナウイルスによるパンデミック、世界経済の停滞、各国の中央銀行による景気回復のための施策などが重なります。
問題は、これらの要因がビットコインの価格にどのように影響するかです。
ビットコインの供給量が減ることで、ある程度の価格上昇はあるかもしれませんが、多くの人が思っているほどではなかったり、一時的であったりする可能性もあります。
ビットコイン価格が上がらない4つの理由
クリプトコンペアが挙げる、ビットコイン価格が上がらないという4つの理由を説明します。
市場規模が拡大
前回の半減期は2016年でしたが、当時とは市場規模が大きく異なります。
一日当たりの取引出来高は、2016年の10倍に達しています。
さらに市場参加者は多様化し、規模も拡大しています。
一般的な取引以外に、デリバティブ取引なども普及しています。
そのため、半減期のインパクトは市場規模に吸収されてしまうかもしれません。
マイナーの影響力が低下
半減期による価格の高騰は、マイナーが大きな影響を与えていました。
マイナーからの供給量が減り、稀少性が増したビットコイン価格が上昇しました。
しかし今は、マイナーからの供給量が減ったとしても多くの市場参加者がおり、マイナーによる影響は小さくなっています。
先物市場の見通し
ビットコインの先物市場を分析すると、価格の上昇はあまり見込まれていないようです。
ビットコイン価格が上昇するなら、先物市場は売り手より買い手が多くなるはずですが、必ずしもそうなっているわけではありません。
コロナウイルスによる影響
世界中に広がるコロナウイルスは、ビットコイン価格にも影響を与えています。
世界経済が停滞し、多くの金融市場が低迷する中、仮想通貨市場も大きな影響を受けています。
コロナウイルスが収束する見通しは立っておらず、仮想通貨市場も含めた金融市場の低迷は、思っている以上に長引くかもしれません。
まとめ
仮想通貨市場はボラティリティが高く、将来の価格を予想することは、とても難しいことです。
時価総額が圧倒的1位で、仮想通貨の中では比較的安定しているビットコインでも、同じことです。
2020年に入ってからでも、1BTCの価格は一時50万を切るまでに下落しましたが、現在は100万円前後で取り引きされています。
これまでに2度経験してきたビットコインの半減期では、その後いずれも大きく値を上げたため、今回も同様に値を上げるという予想が大勢を占めています。
中には、今年末までに1BTCの価格が1千万円を超えるという強気な意見もあります。
しかし、この記事で紹介したような不安要因もあります。
実際にどのような値動きをするかは、その時になってみなければ分かりません。
どんな状況になっても、すぐに適切な判断と行動ができるよう備えておきましょう。
(ビットコインの価格が半減期後に上がらないかもしれない4つの理由)